「はっくしょん!(チョロッ)」チョロッならまだマシ!全部出ちゃったかも・・・
妊娠中は数々のマイナートラブルを抱えますが、尿漏れはとてもデリケートな問題。
周囲に大っぴらに相談することもできませんよね。
実は尿漏れに悩む妊婦は多く、赤ちゃんの成長を見守る上では防ぐことが難しいものなのです。
しかし、「仕方がない」と諦めるだけでは大きなストレスになってしまいますよね。
特に外出中は気が気でなく、せっかくの気分転換も楽しめないでしょう。
後期に入ると「もしかして破水!?」「羊水出ちゃった!?」と不安になることも。
今回は妊娠中の尿漏れの原因と、対策方法を紹介します。
おしっこの悩みから解消され、ストレスなくマタニティライフを楽しめるようにしましょう。
尿漏れの原因は時期によって違う!
妊婦さんの尿漏れは、妊娠超初期から後期だけでなく出産後まで悩まされることもありますが、原因は時期によって多少変わります。
妊娠超初期・妊娠初期の原因
妊娠初期の尿漏れの原因は「プロゲステロン」と「リラキシン」というホルモンの分泌が増えることによって起こります。
この2つのホルモンは、妊娠維持・出産に向けた体作りに重要なもので、骨盤底筋群をはじめ全身の筋肉・靭帯・腱をゆるめる作用ががあるんです。
骨盤底筋群の働きが弱くなると、くしゃみや咳をした時にかかる腹圧で尿漏れを引き起こしてしまいます。
妊娠中期の原因
妊娠中期の原因も、初期と同じでホルモンの分泌により骨盤底筋群がゆるむことがあげられます。
ただし、初期と違い原因はもう1つ!
赤ちゃんの成長に合わせて大きくなる子宮です。
妊娠前は鶏卵ほどの大きさですが、胎児が1000gになる妊娠7ヶ月頃には25cm前後、2500gになる妊娠9ヶ月頃には30cmを超えます。
これだけ子宮が大きくなると膀胱が圧迫されるため尿漏れを起こしやすくなるのです。
妊娠初期は大丈夫でも、膀胱が圧迫されることで悩む妊婦さんが一気に増えます。
妊娠後期の原因
妊娠後期の原因は、中期とほぼ同じでが、さらに尿漏れになりやすい要素が加わります。
それは、出産に向けて子宮頚部が軟化してくることです。
さらに、羊水が増えお腹の中の赤ちゃんも日に日に大きくなるので、膀胱にかかる圧が増します。
そのため、少しでも腹圧がかかると尿漏れを起こしてしまいます。
尿漏れが心配になると、日常の些細なことにも気が抜けません。特にお出かけ先ではヒヤヒヤしていしまい、何度もトイレに駆け込むことも。
ストレスを抱えたり、楽しみを制限してしまうことがないよう対策が必要なのです。
妊娠中の尿漏れ対策
妊婦さんの尿漏れは仕方がないことです。
神経質になるとストレスがたまってしまうので、上手に付き合うようにしましょう。
おすすめの対処法やグッズを紹介します。
①尿とりパッド
下着が汚れると不快です。安心して外出するためにも尿とりパッドを利用しましょう。
尿とりパットは生理の時に使うナプキンと同じ使い方ですが、ナプキンやおりものシートよりも吸水性に優れています。
薄くてアウターに響かないもの、消臭効果付き、ズレを防ぐ羽根つきのものまで数多く販売されていますよ。
悩みや好みに合ったものを選び、ストレスを軽くしましょう。
②水分は我慢しない
妊娠中期以降は、尿漏れだけでなく頻尿に悩まされる妊婦さんも増えてきます。
そのため、水分を我慢しトイレに行く回数を減らそうとするかもしれません。
しかし、感染症のリスクが高まるので妊娠中は水分をしっかり摂取しましょう。
③体を冷やさないように
体が冷えると交感神経が活発になり、膀胱の収縮を高めてしまいます。
温かい飲み物や入浴、服装などを気をつけて体を冷やさないようにしましょう。
妊娠過程が順調で、体調が良い妊婦さんには軽いストレッチやウォーキングなどの運動もおすすめです。
④物を持ち上げるときは重心を考えて
重いものや、上の子を抱っこするときは膝を曲げて体の重心を下げてから持つと腹圧がかかりにくくなります。
尿漏れ対策は腹圧がかからないようにすることが重要です。
⑤トイレの仕方にもコツがある
トイレの仕方にもコツがあります。
トイレの仕方を考えるだけで、妊娠中はもちろん、産後の尿漏れの心配を軽くすることができますよ。
【トイレでは力を抜く】
妊娠中は残尿感に悩まされることもあります。
膀胱の圧迫の他にホルモンバランスの変化による自律神経の乱れ、赤ちゃんに不要なものを送らないようよう腎臓機能が活性化することが原因です。
トイレで用を足したとも残尿感があると、スッキリしたい気持ちや尿漏れの怖さからついつい力が入ってしまいますよね。
また、膀胱が収縮する力が落ちる妊娠中は無意識に力をいれてしまうことも。
しかし、力むようなトイレの仕方は結果的に尿漏れの原因となります。
産後も悩みの種になるため、トイレでは力を抜いて自然に用を足せるように気をつけましょう。
【こまめにトイレに行く】
尿漏れが心配なときは、尿意がなくてもこまめにトイレに行くことが大切です。
妊婦は水分をしっかりとることが必要で、その分トイレへ行く回数も増えます。
「まだいいや」と我慢しているとちょっとした動きで尿漏れがあったり、膀胱炎になることも。
妊婦の膀胱炎は赤ちゃんにも影響を与えることもあるため、まめにトイレに行くように心掛けましょう。
尿漏れを予防する骨盤底筋体操とは?
尿漏れ予防の1つに、骨盤底筋体操があります。
妊娠中はもちろん、産後の骨盤の緩みにも効果的なのでぜひ試してみてくださいね。
骨盤底筋体操の効果
骨盤底筋とは骨盤を支える筋肉のこと。
この筋肉を鍛えるものが骨盤底筋体操で、くしゃみや咳など腹圧がかかることで心配になる尿漏れの予防に効果が期待できるものです。
骨盤底筋をしっかり鍛えると尿道口がしっかり、閉まり尿漏れのリスクを軽くすることができますよ。
骨盤底筋体操のやり方
- 足を軽く開いて仰向けに寝る
- 膝を立てて体の力を抜き、お腹に手を当てる
- 10秒程度肛門を引き上げるように、きゅっと締める
- ゆっくりと力を抜く
この手順を5~10回繰り返します。
妊娠中ではなくても尿漏れ予防に効果がある体操ですが、妊婦は肛門を引き上げる時にお腹に力を入れないよう気を付けてくださいね。
尿漏れと破水の違いは?
臨月に入ると破水の心配をする妊婦さんもいるでしょう。
この時期は、子宮もかなり大きくなっているので尿漏れも起こしやすいときです。
破水と尿漏れの見分け方を知っておくと安心です。
破水とは?
破水とは卵膜が破れ羊水が流れ出てしまうことを言います。
陣痛から出産の過程で破水するのが基本ですが、陣痛前に破水が起こりそこから出産が始まることも多くあります。
尿漏れと破水の見分け方
陣痛前に破水した場合は、感染症を防ぐためにすぐに病院へ行く必要があります。
尿漏れだと思ったら実は破水だった!ということを防ぐために見分け方を知っておきましょう。
尿漏れはくしゃみや激しい胎動、立ち上がった時におこることが多く、肛門あたりに力を入れることで我慢することができます。
寝転がって安静にしているときは、尿漏れをおこすことはほとんどありません。
一方、破水の場合は安静にしていてもチョロチョロと流れ出ている感触があります。
尿漏れ対策でストレスのないマタニティライフを
尿漏れというデリケートな問題に、恥ずかしさやショックを隠せない妊婦も少なくはありません。
まずは妊娠中は尿漏れを起こしやすいということを覚えておいてくださいね。
よくあるケースと理解できれば、少し気持ちも楽になるでしょう。
しかし、くしゃみや咳、席を立つなどちょっとした動きをするたびに尿漏れにヒヤヒヤしているようではストレスも溜まります。
体調が良い妊婦さんは、骨盤底筋体操で尿漏れを防げるようにしてみましょう。
また、尿とりパットを使うことで尿漏れの心配から解放されます。
品質のよい自分に合うものを使うことで、お出かけも気が楽になりますよ。