くしゃみをしたら思わず「痛い」と声が出てしまった、くしゃみをしただけなのに歩けないほどの痛み「赤ちゃんは大丈夫?」
妊娠してからくしゃみをすると、お腹に激痛がはしる・・・しばらくするとおさまるけど、妊娠中の腹痛はめちゃくちゃ不安ですよね。
妊娠中にくしゃみが出た時に腹痛が起こるのは、子宮を支える靭帯が刺激を受けるためなので、胎児に直接影響があることはありません。
とはいえ妊娠中のくしゃみは、腹痛を伴ったり、他のマイナートラブルを引き起こすことが多くあります。
今回は気になる妊娠中のくしゃみのメカニズムとその影響、対策を紹介したいと思います。
妊娠中のくしゃみで腹痛の原因と胎児への影響
妊娠中だけではありませんが、くしゃみをすると腹筋に力が入り、下腹部の筋肉が緊張状態になります。
妊婦さんは、大きくなった子宮を支えるため人体が固くなっていて、くしゃみで急に圧力がかかることで痛みを感じやすくなっているんです。
人によっては、今までに感じたことがないような激痛を感じる方も。
くしゃみでの腹痛が胎児に影響する心配はない
いちばん心配なのは、くしゃみをしたときの腹痛がおなかの赤ちゃんに影響があるのか?ないのか?だと思いますが、くしゃみによる腹痛は、子宮の収縮によって起こるものではないので、胎児への影響はほとんどないと考えられています。
特に妊娠初期は、流産の確率が高くちょっとした腹痛にも敏感になりがちですが、くしゃみによって子宮が圧迫され、早産や流産を引き起こしたり発達に悪影響を及ぼすことはありませんので安心してください。
妊娠初期のトラブルは他の原因
とはいえ、妊娠初期は流産の発生確率も比較的高いので、「腹痛」があったり「お腹のまわりが張る感覚があると心配になる」という方もいらっしゃるかと思います。
妊娠初期の流産等のトラブルの原因は、主に遺伝子や染色体異常です。
残念ながら一定の確率で流産してしまう妊婦さんもいらっしゃいますが、ほとんどの場合が母体の問題ではなく、当然くしゃみと流産の因果関係もありませんので、その点は心配しないでくださいね。
妊娠するとくしゃみが増える原因
妊娠中のくしゃみによる腹痛は、胎児に影響がないことがわかりました。
ところで、「妊娠前よりくしゃみが増えた」と感じているのではないでしょうか?
実は、妊娠してからくしゃみがよく出る!という妊婦さんは多く、それには大きな理由が2つあります。
①免疫力の低下
妊娠すると免疫力が低下し、妊娠前と比べると風邪やウイルスにかかりやすくなったり、アレルギーを引き起こしやすくなったりします。
免疫力の低下により鼻粘膜も敏感になることからくしゃみの症状が多くみられるようになります。
②妊娠性鼻炎
妊娠すると「妊娠性鼻炎」を発症することがあります。
これは妊娠をきっかけに分泌量が増える女性ホルモンの作用によるもので、鼻粘膜を刺激し、鼻水・鼻づまりに起因するくしゃみを引き起こします。
妊娠前に鼻炎があった場合にはさらに症状が悪化することがありますが、これまで鼻炎ではなかった人が突然発症することもあります。
妊娠中のくしゃみには4つの対策が効果的
腹痛の原因にもなるし、負担がかかるし、できたらくしゃみ自体を減らしたいですよね。
そこで、少しでもくしゃみの回数を減らすためにできる対策方法をいくつか紹介します。
① マスクをする
妊娠中は免疫力が低下し、風邪にかかってしまったりアレルギー反応が起こったりしやすい状態です。
他の人からのウイルス感染やアレルゲン物質との接触を避けるためにマスクをつけることをおすすめします。
妊娠中には薬の服用も制限されるため、なるべく風邪などのウイルスを取り込まないよう自衛することはとても大切。
くしゃみに繋がる症状を起こさないように努めましょう。
②衣類・寝具の素材に注意する
妊娠中は鼻粘膜が敏感になっています。
たとえば毛皮のコートやマフラー、柔らかい素材の寝具はホコリがたまりやすくくしゃみを引き起こす原因になりかねません。
なるべくシンプルな素材のものを着用すると良いでしょう。
③乾燥が気になる冬季には加湿器を利用する
どうしても、寒い秋~冬の時期は湿度が低く乾燥しがち。
乾燥していると空気中にホコリが飛び交いやすく鼻から吸いこんでしまう危険性が高くなります。
加湿器で湿度を十分に確保することで鼻の違和感を軽減できます。
④くしゃみが止まらない場合は医師へ相談を。
妊娠中のくしゃみは生理現象なので気にしすぎる必要はありません。
ただ、長引く場合や私生活に影響するほど重症な場合にはかかりつけの産科医に相談することをおすすめします。
妊娠中は服用できる薬が限られますが、症状を緩和する薬の提供や治療を行ってくれることもあります。
妊娠中のくしゃみ「腹痛」を軽減する方法は?
妊娠中のくしゃみによる腹痛、これによって胎児に悪影響がないと分かっていてもお腹がきりきり痛むのは辛いですよね。
そんな時におすすめな方法は「くしゃみをする瞬間に身体を丸める」こと。
くしゃみをするときに背筋が伸びている状態だとした腹当たりに引き攣るような痛みが起こる場合があります。
少し背中を丸めると、お腹への負担が軽減されるので、腹痛の症状を和らげることができますよ。
寝ている時にくしゃみが出そうになったときには、仰向けではなく横向きになると良いです。
ぜひ試してみてくださいね。
妊娠中のくしゃみは腹痛以外にも心配事が
くしゃみでの腹痛は胎児に影響がないことはわかりましたね。
しかし、妊娠中はくしゃみによる尿漏れを引き起こすことが多くあります。
これは、胎児が大きくなることにより膀胱が上から圧迫されるためです。
突然のくしゃみによる尿漏れが心配な方は女性向けの尿漏れシートを使って対策をすると良いでしょう。
さまざまなタイプのものが販売されており、においを防いでくれたり、しっかりと水分を吸収してくれたりと、快適に過ごすことができますよ。下着や衣服を汚さないためにもぜひ使ってみてくださいね。
妊娠中のくしゃみは腹痛より尿漏れに注意
今回は妊娠中にくしゃみが増える原因やくしゃみによる腹痛やその他の症状について紹介しました。
妊娠中は些細なことでも心配になってしまいますが、腹痛による胎児への影響はありませんので、安心して過ごしてくださいね。
ただ、症状として尿漏れに悩まされる方が多いのは事実。
尿漏れを心配して過ごすのはストレスになりかねないので、尿漏れシートを使うなどの対策をとって快適なマタニティライフを過ごしてくださいね。
また、くしゃみ自体が長引いたり辛く感じられる場合は一人で抱え込まず、ぜひかかりつけの産科医に相談しましょう。