出産を終えて赤ちゃんとのご対面にホッとするのもつかの間、自分の足にふと目をやると…
「あれ?私の足、象みたいにむくんでる・・・」
産後の足のむくみは、約3割のママが経験すると言われるほどメジャーな症状ですが「いつまで続くの?」「このまま何もしなくていい?」「治らなかったらどうしよう?」と不安になりますよね。
実は筆者も、足首から下のむくみがひどく、甲の筋が見えなくなるほどでした。
今回は産後の足のむくみの原因や改善方法について紹介したいと思います。足のむくみで悩んでいるママはぜひ参考にしてくださいね。
むくみとは?産後の体がむくみやすい4つの原因
妊娠中はむくみとは無縁だったのに、出産後ひどいむくみに悩まされて驚くママも多いと思います。
むくみとは体内の水分を溜め込んでしまう状態の事。
産後は出産という一大イベントを終え、ママの体は体型の変化や骨盤の歪みといった様々な変化が起こっています。
産後のむくみもその一つで、中でも足のむくみに悩まされる人が多いようです。
では、なぜ産後はむくみやすいのでしょうか?原因を紹介します。
①体内の水分バランスが崩れる
産後のむくみの代表的な原因です。
妊娠中に羊水としてお腹に溜め込んでいた水分が、出産で一気に外へ排出され、水分を失ったママの身体は水分バランスが大きく変わってしまいます。
体内の水分が一気に減ることで、体に水分を溜め込もうとする作用が過剰に働きむくみにつながるのです。
体の中でも、足がむくみやすい理由は、水分は重力によって下の方に向かうためです。
水分バランスの崩れは自然に解消されるため、早い人なら退院する時に元の状態に戻ってる人もいますし、産後2~3週間で元の足に戻る方がほとんどです。
②母乳を作り始めるサイン
産後1~3日目あたりから、ママの体は母乳を作る準備を急ピッチで行います。
それまで出なかったおっぱいを出すために一気に水分が持っていかれ、体が水分を溜め込んでしまいます。
新生児〜生後3ヶ月頃までは、1日の授乳回数が10回以上と頻回になることが多く、むくみやすい時期になります。
また、頻回授乳のため座っている時間が長く、水分が下へ移動し足がむくみやすくなります。
③運動不足・寝不足で基礎代謝が低下
産後は、生活環境の変化や慣れない育児から運動不足や寝不足になる方が多くなります。
そのため、老廃物がたまりやすくなり産後のむくみが悪化することも。
④自律神経の乱れ
産後はホルモンバランスの変化や育児などのストレスで、自律神経も乱れがちに。
自律神経が乱れることで、血流が悪くなりむくみやすくなります。
産後の足のむくみに効果的な8つの解消方法
産後は赤ちゃんのお世話で精一杯!というママも多いかもしれませんが、ママの身体のメンテナンスも大切です。
時間がないままでも簡単にできる解消方法を紹介するのでぜひ試してみてくださいね。
①積極的に水分補給をする
むくんでいると恥ずかしいし、早く治したい!そんな思いから水分を控えてしまうママがいるのですが、それは逆効果。
しっかり水分を摂って排出を促してあげましょう。
冷たい飲み物より、常温、暖かい飲み物がおすすめ。
暑い季節のお産なら冷たい飲み物を飲みたくなっちゃいますが、冷えからくるむくみの原因にもなるのでできるだけ常温に近い形で水分を摂るようにしたいですね。
②しっかり休息!睡眠不足を解消しよう!
頻回授乳に、おむつ替え、昼夜問わずに赤ちゃんのお世話で自分の睡眠時間なんて二の次、三の次!というママも多いかもしれません。
しかし「赤ちゃんが寝ている時は一緒に寝る!」と言うくらいの気持ちでいると産後の身体の回復は早くなります。
十分に睡眠が取れれば母乳もたくさん出るようになるので、一石二鳥です。
パパや周囲の人の協力が必要かもしれませんが、できるだけ睡眠を取るようにしましょう。
③適度な運動を
産後に激しい運動をするのは危険ですが、適度な運動をすることでリンパの流れが良くなり水分の排出に効果的です。
産褥体操は、産後のむくみを解消するだけでなく、体の回復も促しす効果も期待できます。
産後1ヶ月を過ぎれば、骨盤体操やヨガなどもむくみ対策としておすすめです。
▶︎産後の運動はいつから?体型を戻すのにおすすめのエクササイズ
④食事の塩分は控えめに
むくみがきになる場合は、減塩を心がけた食事にしてみましょう。
塩分が過剰摂取になった場合、体内に水分を溜め込もうとする働きが強くなり、むくみがひどくなってしまう事があります。
⑤ふくらはぎと鼠蹊部マッサージ
ふくらはぎをマッサージする事で心臓までスムーズに血液がもどり、むくみ解消に役立ちます。
アキレス腱の上あたりからふくらはぎを通ってひざの後ろ側を押しながら指を滑らせるだけでも十分効果があります。
空いた時間に簡単にできるので、ぜひ試してみてくださいね。
また鼠蹊部(そけい部)は静脈があるだけでなく、鼠蹊リンパ節があるのでリンパの流れが低下してしまうと下半身太りになってしまう恐れも。
横になって太ももの付け根部分を親指以外の指で外から内側に向かって優しくなでてみましょう。
これなら帝王切開の方や会陰裂傷のある方でも痛みを伴わず、むくみを少しずつ解消できます。
手のむくみを感じている方は痛みを感じる場合があるので、ペットボトルがおすすめ。
空きペットボトルに50℃のお湯を入れ、ふくらはぎや鼠蹊部をコロコロするだけでも気持ちがいいですし、冷えている下半身を適度に温めながら指圧効果もあるので、むくみ解消に役立ちます。
⑥足を冷やさない
産後に限ったことではありませんが、「冷えは万病のもと」と言われています。
手足が冷えると、体は自然と温めようとするため、むくみの原因や脂肪を溜め込むことも。
冷たい飲み物や食べ物は控えめにして、足湯や半身浴などで体を温めると効果的です。
⑦足を高い位置にする
寝ているときは、足の下にクッションをおくなどして、足の位置をなるべく高くするようにしましょう。
高さの目安は、心臓より上の位置です。
足に溜まった血液や水分の流れを促すことで、翌朝むくみがスッキリとします。
⑧産後のダイエットは控えめに
産後は手や足がむくみやすくなりますが、むくんでいると太く見えてしまいダイエットをする人もいます。
水分バランスが崩れている産後に、無理な食事制限をすることで、余計に体に水分を溜め込もうとしてしまうことも。
産後ダイエットは、栄養バランスを整える程度にし、無理な食事制限はしないようにしましょう。
栄養不足は母乳にも影響があるので注意が必要です。
産後のむくみは隙間時間で解消!
産後は育児が忙しく、ママ自身のことは後回しになりがちですよね。
しかし、赤ちゃんと楽しく過ごすためには、ママの体のメンテナンスも大切です。
赤ちゃんが寝ている隙や、たまにはパパや家族に甘えてむくみのケアをするようにしましょう。
産後に足がむくむことは、特別なことではありませんが、対策をしても解消されない場合や痛みがある場合は、他の病気が隠れていることもあります。
必ず医師の診断を受けるようにしてくださいね。