妊娠したことがわかると嬉しい気持ちでいっぱいになりますが、一方でこれから出産に向けてどのような生活になるのか不安に思う人もいるのではないでしょうか?
特に初めての妊婦健診は不安と戸惑いでいっぱいだと思います。
この記事では妊婦健診で行われる検査の内容や、服装・持ち物などをわかりやすくまとめました。
妊婦健診の服装と持ち物
妊婦健診の時の服装は?
初めての妊婦健診や妊娠初期の検診では、経腟超音波検査という超音波検査を受けることがほとんどです。
膣内に器具を挿入して検査を行うため、下着を脱ぐ必要があります。
そのため、妊娠初期はお尻がかくれる丈のAラインのトップスにパンツスタイルがいいでしょう。
足元は靴下がおすすめ
内診で下着を脱ぐことがあるため、ストッキングやタイツだと着替えが面倒なうえ、冷えの原因にもなります。
靴下なら脱ぐ必要がないので、足の冷え防止になります。
妊娠初期でも靴はローヒールで
妊娠初期はお腹の膨らみもなく、体型の変化はほとんどありませんが、万が一の転倒や体への負担を考えて、靴はローヒールのものを選ぶようにしましょう。
靴底が完全にフラットだと歩きづらい場合は、3㎝以内のヒールがおすすめ。
妊娠中期以降は?
妊娠中期以降は腹囲測定やお腹の外からの超音波検査があるため、上下に分かれた服装だとスムーズに検診が受けられます。
妊婦健診時の持ち物は?
健康保険証・母子手帳
正常な妊娠・出産には健康保険は適用されませんが、万が一のトラブルや手術をする場合は適用になります。
胎児の心拍が確認され、妊娠が確定すると役所で母子手帳をもらい、検診時は毎回持参するようにしましょう。
手帳・筆記用具
医師の説明や質問したい内容をメモしておくのに便利です。
手ごろなサイズのものをバックに入れておくようにしましょう。
キャンディー
つわりで気分が悪くなっ時に備えてキャンディーなどの小さなお菓子を持ち歩くといいですよ。
基礎体温表(初診時)
基礎体温を日頃から計っている人は持参するようにしましょう。
妊娠の判断や排卵日を知るのに役に立ちます。
本
待ち時間が長いこともあるので、文庫本や雑誌を持っていくといいでしょう。
財布(お金)
初診時は1万円以上の支払いになることもあるため、足りないことの内容に多めに持参するといいでしょう。
初診から出産までの妊婦健診スケジュール
妊婦健診は自治体や赤ちゃんの発育、ママの体調によってことなりますが、一般的に出産までに14回受けることになります。
実際の検査内容は週数や状態で変わりますが、一般的な妊婦健診のスケジュールを紹介します。
妊娠初期
妊娠2〜3ヶ月(4〜11週)
健診頻度:1〜2週間に一度
定期検診
- 尿検査
- 体重測定
- 血圧測定
- 超音波測定
- 胎児の心拍の確認
- 問診
- 内診
- 血液検査
妊娠4ヶ月(12〜15週)
健診頻度:4週間に一度
- 定期検診
- 腹囲測定
- 浮腫検査
- クラミジア検査
妊娠中期
妊娠5〜6ヶ月(16〜23週)
健診頻度:4週間に一度
- 定期検診
- 腹囲測定
- 浮腫検査
- 子宮底長測定
- 血液検査(中期に1回)
妊娠7ヶ月(24〜27週)
健診頻度:2〜3週間に一度
- 定期検診
- 腹囲測定
- 浮腫検査
- 子宮底長測定
妊娠後期
妊娠8〜9ヶ月(28〜35週)
健診頻度:2〜3週間に一度
- 定期検診
- 腹囲測定
- 浮腫検査
- 子宮底長測定
- 血液検査(後期に1回)
- 乳房診察(必要に応じて)
妊娠10ヶ月(36〜39週)
健診頻度:1週間に一度
- 定期検診
- 腹囲測定
- 浮腫検査
- 子宮底長測定
- 内診
- ノンストレステスト
- 骨盤X線検査(必要に応じて)
妊婦健診の流とれと検査内容
ここでは妊婦健診の流れと主な検査内容を紹介します。
①尿検査
初診では妊娠反応を、検診では尿糖や尿タンパクをチェックします。
尿糖は妊娠糖尿病を、尿タンパクは妊娠高血圧症候群を早期発見する手がかりになる重要な検査です。
妊娠中は循環する血液量が大幅に増えるため、腎臓に負担がかかりやすくなります。
そのため、尿タンパクや尿糖が+判定になりやすい傾向がありますが、長く続く場合は腎臓のトラブルや妊娠高血圧症候群になっている可能性があるので注意が必要です。
検査を受けるコツ
- 検査前は甘いものをひかえて(尿糖が出ることも)
- 中間尿を採る
- 出ない場合は少量でもOK
②体重測定
妊娠前の体重と比較して、急激な減少や増加が内科をtyっくします。
急激な体重増加は妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病を引き起こす可能性があるため、体重管理をする必要があります。
また、適正な体重増加は安産にもつながるので、医師の指示に従って体重管理をするようにしましょう。
体重の適正増加範囲は妊娠前の体重によって目安が異なります。
検査を受けるコツ
- 薄手の服で測定しましょう
- 冬場は着脱が楽な服装を心がけて
- 家でもマメにチェックするようにしましょう
③血圧測定
血圧は妊娠高血圧症候群を早期発見するために測定します。
初期に測定した血圧の数値が今後の基準になります。
初期から血圧が高めの方や元々高血圧の人は注意が必要です。
妊娠20週以降に最高血圧が140㎜Hg以上、最低血圧が90㎜Hgが継続する場合、妊娠高血圧と診断されます。
検査を受けるコツ
- 余裕を持って病院へ(あわててると高めの数値になることも)
- 袖がまくりやすい服で
- 自動血圧計は、ひじをきちんとした場所に置くように
④内診
内診は、医師が膣に器具や指を挿入して、子宮や卵巣の状態をチェックする診察です。
外陰部の診察を行い、膣の中に片方の手の指を入れ、反対の手でお腹の上から少し圧迫し子宮の大きさやかたさなどをチェックします(双手診)。
膣鏡と呼ばれる鳥のくちばしのような器具を入れて、膣の中を診察することもあります。
検査を受けるコツ
- おなかに力を入れない
- 深呼吸してリラックスする
⑤超音波検査
超音波検査は、超音波を発信するプローブを膣内に入れたり、おなかの外から当てたりして子宮内の様子をチェックします。
子宮が小さい妊娠初期は経腟プローブと呼ばれる器具を、膣内に挿入して検査します。
妊娠12週頃からは、より広い範囲を見ることができる経腹プローブをおなかに当てて、子宮内の様子をチェックします。
検査を受けるコツ
- お腹の力を抜いてリラックスしましょう
- 経腟検査の場合はトイレを済ませてから
3Dと4Dって?
超音波画像は、通常2次元画像の2Dがほとんどです。
そのほかに、2Dを重ねて立体的に再現する3Dや3Dを動画にした4Dがあります。
どの画像で診るかは産院によって違いますが、赤ちゃんの顔や外側を観察するために3Dや4Dを使うことも。
⑥浮腫検査
浮腫とは浮腫のことで、妊娠高血圧症候群の前兆として現れることがあります。
検査では足のすねを押してむくみをチェックします。
検査を受けるコツ
- 日頃からむくみやすい人は午前中に受診しましょう
⑦腹囲測定(妊娠4ヶ月頃〜)
あお向けになり、お腹がもっとも膨らんでいる周囲を測ります。
おなかの大きくなり具合や、赤ちゃんの発育や羊水の量を知るための検査です。
検査を受けるコツ
- おなかを出しやすい服装で受診しましょう
⑧子宮底長測定(妊娠5ヶ月頃〜)
あお向けになり、恥骨の一番上から子宮の一番上までを測ります。
赤ちゃんの成長具合や羊水量の異常を知る目安となります。
検査を受けるコツ
- 恥骨までおろせるパンツやスカートがおすすめです
⑨血液検査(妊娠初期)
血液検査は妊娠期間中に3〜4回行われます。
貧血検査や感染症、肝臓や腎臓の機能など母体全体の健康状態をチェックします。
主な血液検査の内容
- 血液型検査
- 貧血検査
- 梅毒検査
- HBs抗原検査
- HCV抗体検査
- HIV抗体検査
- 風疹抗体価検査
- トキソプラズマ抗体検査
- HTLV-Ⅰ検査
- 不規則抗体検査
検査を受けるコツ
- 袖のまくりやすい服装で
- 注射が苦手な人はリラックスして
- 採血後は3分ほど押さえて止血を
⑩問診
ひととおりの検査が済んだら、赤ちゃんの状態や今後の妊娠生活について医師から説明を受けます。
基礎体温をつけている人は初心で出産予定日がわかることがほとんどですが、正確な妊娠週数や予定日がわかるのは妊娠9〜11週頃です。
受け方のコツ
- 聞きたいことはあらかじめ整理して
- 医師の説明はメモをとる
妊婦健診は安心して出産を迎えるために受診しましょう!
妊娠初期の妊婦健診の内容について紹介しましたがいかがだったでしょうか?
下着を脱いで器具を挿入されたり、注射が苦手だったりと不安に思う人もいるかもしれません。
しかし、妊婦健診は元気な赤ちゃんを安心して産むために必要な検診になります。
赤ちゃんの成長を楽しみにリラックスして受診してくださいね。
また、初診は1万円程度の実費になりますが妊娠確定後は母子手帳と共に、妊婦健診の補助券をもらうことができます。
補助券に関する詳細は次の記事で紹介していますので参考にしてくださいね。